
アマチュアでもプロでもみんなこう思っています。もっと飛んだらなぁと。飛距離は、ゴルフにおいて圧倒的な武器です。
初心者の方は、もっと飛んだらいいスコアになるのにもっとゴルフが楽しくなるのにと思っている方も大勢いると思います。
アイアンは、最近の技術の進歩で驚くほど飛ぶようになりました。
一昔前は、5番アイアンで200ヤード打てたらプロでも飛ぶ方とか9番アイアンの2倍の飛距離ぐらいドライバーで飛ばないといけないと言われたりしていました。
それがタイガーウッズ並み飛ばすのが一般的なアマチュアでも可能になりました(タイガーウッズは8番アイアンで165ヤードを基準にしているそうです)。
アイアンが飛ぶようにはなりましたが、ドライバーはどうでしようか?
残念ですが、ドライバーはみんながプロ並みに飛ぶということにはなっていません。しかし、どうやったら飛ばせるようになるのか理解すれば、今よりももっともっと飛ばせるようになりますよ。
飛びの3大要素
まず飛距離に大きな影響を与えるのが、飛びの3大要素と言われている「初速」「打だし角」「スピン量」です。
初速
初速は、打ち出されたボールの速さです。これは単純にヘッドスピードに比例して、初速も速くなります。もう1つ初速に影響を与える物として、ドライバーの反発力があります。
現在、ルールによって反発係数の上限が決められていますが、より上限ギリギリの高い反発係数のドライバーの方が当たり前ですが、よく飛びます。
過去に、飛ぶと言われたドライバーは反発係数が高かった物が殆どですし、地クラブと呼ばれる物が飛ぶと言われるのも、反発係数ギリギリにしているからです。
打ち出し角
次に打ち出し角ですが、これはヘッドスピードごとの最適な角度があります。大まかには12度から15度ぐらいに収まるのが理想です。ヘッドスピードで見ると以下のようになります。
- ヘッドスピード35m/sから40m/s ⇒ 14度から15度
- ヘッドスピード40m/sから43m/s ⇒ 13度から14度
- ヘッドスピード44m/s以上 ⇒ 12度から13度
打ち出し角に影響を与えるのはロフト角ですが、今はドライバーそのもののロフト角よりも「インパクトロフト」が注目されています。
ボールを打つときの角度ですが、これはドライバーのロフト角、スイング軌道、シャフトのしなりなどが影響します。
インパクトロフト・・・実際にスイングして打ったときのロフト角のこと
インパクトロフトが変わる要因
ドライバーのロフト角が大きければインパクトロフトも大きくなり、小さければ、インパクトロフトも小さくなります。ただ表示されているロフトが必ずしも実際のロフト角と同じではありません。
リアルロフトと呼ばれているものが本当のロフト角ですが、大体表示ロフトより1から2度ぐらい大きいことがほとんどです。
スイング軌道
アッパーブローではフェースが寝ることになり、インパクトロフトが大きくなります。ダウンブローでは、フェースが立つことになり、インパクトロフトは小さくなります。
シャフト
シャフトは逆しなりという現象を上手く利用することが大切です。逆しなりは、インパクト直前にヘッドが手を追い越し逆くの字になる現象です。これにより、ヘッドはより加速し、フェースが上に向きます。
シャフトがオーバースペックの硬すぎるものだと逆しなりは起きず、ヘッドスピードは上がらず、フェースも上向きにならないため、インパクトロフトは小さくなります。
反対に柔らかすぎるシャフトを使うと逆しなりが大きくなり、ヘッドスピードはより速くなりますが、フェースが上を向き過ぎるため、インパクトロフトが大きくなります。
まとめると
ロフト角が小さく、ダウンブローで、オーバースペックの硬いシャフトを使うとインパクトロフトが小さくなります。つまりボールは上がりません。
その反対、ロフト角が大きく、アッパーブローで、柔らかいシャフトを使うとインパクトロフトは大きくなり、ボールは上がります。
様々なパターンを組み合わせて最適な打ち出し角を目指してください。それが分かるのが「フィッティング」です。
スピン量
続いてスピン量ですが、バックスピン、サイドスピンとありますが、飛距離に大きく関係するのはバックスピンです。バックスピンは球が浮くために必要な揚力の元になります。
バックスピン量が多いと吹け上がった球と言われる高さは出ているけど、飛ばない弾道になります。反対にバックスピン量が少ないと、揚力が十分に得られず、ドロップと呼ばれるすぐ落ちる弾道になります。
バックスピンに影響を与えるのは、ボールとドライバーの構造です。
ボールは今、どのメーカーもドライバーでのスピン量が減るようなボールを開発しています。ヘッドスピードが遅い人がスピンの減るボールを使うとバックスピン量が減りすぎることがあります。
またドライバーでは、低重心のモデルが多く、低重心にするとギア効果がバックスピン量が減ります。最近の流行りで、浅重心というのがありますが、これはフェースに近い位置に重心を持ってきています。
これにより、バックスピン量が少なくなり打ち出し角も小さくなります。反対に深重心だとバックスピン量は増え打ち出し角は大きくなります。また浅重心と深重心では振り心地が違うので注意が必要です。
以上を踏まえて、最適なバックスピン量は2200から2500回転/分と言われています。
多くのメーカーが打ち出し角12から15度、スピン量2200から2500回転/分を基準にしてクラブ開発をしているようです。
ですが、打ち出し角を大きくすれば、バックスピン量をもっと少なくてもいいのではないかという考えを持っているメーカーもあるようです。将来この最適な数値は変わってくるかもしれません。
スイングについて
続いてスイングについてですが、飛ぶのはドローボールやストレートボールが飛びます。これは転がりやすいからです。技術的には難しいですが、ハイドローは飛びます。
しかし、安定して飛ばすということならば、ドローでもストレートでもフェードでも構いません。持ち球を生かせばいいです。ただ大きく曲がるのはだめです。
大きく曲がるのは、インサイドアウト、アウトサイドインの軌道が大きすぎるからです。大体3%ぐらいが許容範囲で、5%以上はチーピンやスライスが出やすくなります。
飛ばしの共通ポイント
どんなスイングタイプの人でも共通の飛ばすためのポイントがあります。
まず、飛ばすためには体の捻転が重要になってきます。しっかり体が回った方がスイングアークを大きく出来て飛びに繋がります。体をしっかり回すには、力を抜くことが重要です。特に腕と肩を中心部にした上半身の力が抜けると体はしっかり回ります。
反対に下半身には力を入れ、体がぶれないようにします。上半身は力を抜き、下半身は力を入れる、これがとても重要です。
しっかりと体を回すことができれば、後は振り下ろすだけです。ここで初めて腕や肩に力を入れます。
振り下ろして行くわけですが、ヘッドスピードが最も速くなるのは、ボールを打った後です。加速しながらボールを打ちます。左耳でドライバーが風を切る音を聞くのが理想です。
そういうスイングをすると右足に体重が残らず、スムーズな体重移動ができます。逆に言えば、スムーズな体重移動をするとそういうスイングができます。
クラブを上手く振れているかは、グリップを下にして振ってみると良く分かります。左耳で風を切る音が聞こえたら大丈夫です。この練習はヘッドスピードを速くする効果もあるのでやってみてください。すぐに効果が出てスイングが変わりますよ。
まとめ
「初速」「打だし角」「スピン量」について知ることで、ドライバーの飛距離を伸ばすことができると解説してきました。さらにスイングについても改善することでも飛距離UPに繋がります。
ゴルフ初心者でも意識することで飛距離UPができますので、ぜひ参考してくださいね!